【徹底解説】英検1級に必ず合格するための勉強法

私は海外に一度も行ったことがない普通の学生でしたが、英検1級の一次試験に一発で合格しました。

何か特別な才能があったわけではありません。しかし、私なりに様々な勉強方法や教材を試し、どうしたら英検1級に合格できるのか深く考えてきました。

その結果、こんな私でも短期間で英検1級に合格できたのです。

つまり、このブログを読んでいる英語が苦手なあなたでも、正しい勉強法を知り、本気で努力をすれば、英検1級に合格することは十分可能です。

この記事では、私が英検1級に合格するために行った勉強法を紹介しています。私と同じように英検の勉強を頑張っている人の参考になれば嬉しいです。

1. 英検1級の勉強を始める前の心構え

まず最初に、英検1級は簡単な試験ではありません。英検1級の合格率はわずか10%ほどしかありません。しかも、英検1級の問題は年々難化しているとも言われています。

2016年度に入ってからは問題形式や合否判定方法が変わりました。ライティングの問題が多少変わっていることも、過去の受験者からすると混乱するポイントだと思います。

基本的には、英検2級に合格したら次は英検準1級を目指すといった感じで、順番に受験する人が多いでしょう。そのため、英検1級を受験している人のほとんどが英検準1級を持っているはずです。

そんな英検準1級を持っている人が必死に勉強しても、10人に1人しか合格できないのが英検1級です。

それだけ難しい試験ですから、勉強を始める前に英検1級を目指す上での心構えを知る必要があります。何も知らずに英検1級の勉強を続けてから後悔しても遅いのです。

1.1. 英検1級の難易度と勉強時間

最も伝えたいことは、先ほど書いたように英検1級に合格することは相当難しいということです。

私もそうでしたが、海外に一度も行ったことがない、外国人と会話した経験がないという場合、かなり苦労する覚悟を持って勉強を始めることをおすすめします。

本気を出して勉強しなければ合格できません。安易な気持ちで勉強をするくらいなら、時間の無駄になるのでやらない方が良いです。

難しさの指標として、私が英語の勉強を始めてから英検1級の一次試験に合格するまでにかかった時間を書きます。

勉強
英検準1級の勉強
約1ヶ月半
試験
英検準1級初受験&合格
勉強
TOEICの勉強
約1ヶ月半
試験
TOEIC初受験&920点を取得
勉強
英検1級の勉強
約3ヶ月
試験
英検1級初受験&一次試験合格

上記の学習フローの通り、TOEICで920点を取ってから英検1級の勉強に専念して3ヶ月も経過しています。英語の勉強を始めてから合計すると、6ヶ月程度の勉強時間が必要ということです。

この期間、理系の学生として忙しかったとはいえ、空いた時間を利用して私なりに英語の勉強に本気で取り組んだつもりです。それでも半年はかかるのです。

もちろん、留学経験があったり、帰国子女の人はそこまで勉強が必要ではないでしょう。しかし、そうではない人はかなりの勉強時間が必要になることを覚悟した方が良いです。

以下の記事で書いたように、厳しいことを言えば勉強のセンスがない人や情報処理能力が低い人は合格への道は遠いでしょう。

合格率10%の難関資格、英検1級に受かる人の3つの特徴

1.2. 英検1級とTOEIC900点の違い

TOEICで900点を取ることと英検1級に合格することはどちらが難しいか比較されることは多いです。

私はTOEICで920点を取得した後に、英検1級の一次試験に合格しているので、どちらが難しいか私なりの感覚で比較してみます。

英検1級 TOEIC900点
単語 英検の出題範囲は科学から文化系まで非常に幅広く、覚えなくてはならない単語量が非常に多い。 主にビジネス系の英単語を覚えればよく、覚えなくてはならない単語量がそれ程多くない。
リーディング 長文に出てくる単語が難しく、英文の量も多い。また、幅広い分野の英文が出題されるため、前提知識が全くない分野の問題が出題されてしまうと理解に時間がかかる。 比較的簡単な単語が多く、出題内容もビジネス系の英文に限定されるため、きちんと対策をしておけば読みやすい。
リスニング 話すスピードが速く、使われる単語も難しい。また一度に聞き取らなければならない英語の量が多く、リテンション能力も必要となる。 話すスピードはそれ程速くはなく、使われる単語も難しくない。
制限時間 リーディングパートでは相当速く英文を読むことを意識しても時間が余ることはほとんどない。 そこまで急いで英文を読む必要はなく、試験時間にわずかながら余裕がある。

上記の通り、TOEICの900点は英検1級と比較して圧倒的に簡単です。

まず、英検1級の合格を難しくしている大きな要因の一つは、覚える単語数が圧倒的に多いことです。

英検準1級の合格に必要な単語数が7000程であるのに対し、英検1級ではおよそ14000単語を知っている必要があると言われます。その量は、なんと2倍もあります。

実際、私の場合は英検1級に合格するまでに英単語を6000〜7000単語覚えました。

これだけの数の英単語を覚えることは非常に大変です。多くの人が単語を覚えられなくて英検1級に挫折していきます。

一方でTOEICの場合、語彙力はそこまで必要ありません。ビジネス系の英語が出題されるという特殊性はありますが、感覚的には英検準1級よりも単語は簡単なように感じます。

また、リスニングに関しては、英検の場合は内容が非常に多岐にわたるため、聞き取ることが難しいです。知らない分野の音声が流れると、ほとんど意味が分からずに終わってしまうこともあります。

しかし、TOEICの場合はビジネス会話と呼ばれるジャンルに特化しており、模擬試験を多く解いていれば似たような会話が多く出題されるため、リスニングで話している内容を把握することが容易です。

1.3. 英検1級のメリット

それ程難しい英検1級に合格した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか?

あくまで私の実体験としては、英検1級に合格してもあまりメリットはありません。

下記の記事に書いたように、TOEICの場合は900点くらいのハイスコアを取得すればメリットがたくさんあります。例えば、就職活動で有利になったり、入社後に上司からの評価が高まったりします。

TOEIC900点のメリットはこれ!TOEICを頑張れば人生が変わる

一方で、英検1級の場合、就職活動で有利になることはなかったように感じます。私は英検1級の合格について履歴書に記載していましたが、面接で話が出ることは一度もありませんでした。

入社後も英検について誰かに話した経験はありませんし、おそらく英語に詳しくない人は、英検1級よりもTOEICで900点を取ることの方がすごいと感じているはずです。

もちろん、英検1級に合格することに関して、メリットが全くないわけではありません。いくつかメリットを挙げてみたいと思います。

① 大学入試で優遇される
英検1級を持っていると大学入試で優遇される可能性があります。

② 単位認定で使用される
大学によっては、英検1級に合格すると一定の単位を取得したのと同じ効果があります。

③ 通訳ガイド試験に役立つ
通訳案内士法の規定により、報酬を受けて外国人に付き添い、外国語を用いて旅行に関する案内をする場合、通訳案内士試験に合格する必要があります。その際、英検1級合格者は外国語筆記試験(英語)が免除されます。ただし、TOEICの場合は900点で外国語筆記試験(英語)が免除されます。

④ 英語学習の指標となる
個人的に最も重要だと思うメリットは、英語学習の指標となることです。例えば、留学や翻訳家を目指している人など、英語力を高めることが必要な人にとって何か目標を持つことはとても大切です。目標なしにただ英語の勉強を続けることはモチベーションの低下につながります。その意味で、英検1級というのは、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングを含めた全ての能力を測ることができる最適な試験です。また、合格率が低い英検1級に受かることで自信にもつながります。

1.4. 英検1級を勉強する目的

英検1級に合格するためには相当な量の勉強時間が必要であるのに対して、それに合格したときのメリットがあまりないことを書いてきました。

それでも私が英検1級を受けた理由は、先ほど挙げたメリットの「英語学習の指標となる」でした。

単純に英語の勉強が楽しく、どうせ勉強を続けるなら目標があった方が良いと思ったからです。そして、本気で勉強を続けて英検1級の一次試験に一発合格したことは、自分の自信にもつながりました。

結果として、私は英検1級の勉強をやって本当に良かったと思っています。

しかし、私と違って良い結果に終わらない人も多くいるでしょう。何年もかけて英検の勉強を続けてやっと合格できたけれど、いざ受かってみたら自分にとって何のメリットもなかったと後悔してからでは遅いのです。

何度も言いますが、海外経験がない人にとって英検1級に合格することは相当難しいです。TOEICと違って簡単に受験を勧めることはできません。

きちんとご自身で英検1級を勉強する目的やメリットについて考えた上で、勉強を始めると良いと思います。

MEMO

時間に余裕がある人は、海外への語学留学がおすすめです。

昼間はしっかりと英語の授業を受けて、朝や夜は一人で英検の勉強を頑張るという英語漬けの生活ができます。日本の自宅に居ると誘惑に負けてさぼってしまう人は、留学をして自分を追い込むことができます。

語学留学は、基礎的な英語力の向上はもちろん、英作文やリスニングパートの対策にもなります。また、一次試験に受かった後に大きなハードルとなる二次試験で必要なスピーキング力を鍛えられます。

現在は、「ヒューマンアカデミー」などの大手の留学支援会社では、一週間とかの短期で安く留学できるサービスがたくさんあります。無料で詳しい資料をもらえるので、興味がある方は調べてみてください。

(参考)ヒューマンアカデミーの「フィリピン留学講座

2. 英検1級の問題形式

以上が勉強を始める前の心構えです。次に英検1級の問題形式について説明します。私が感じた各パートの難易度も記載しているので、参考にしてください。

英検1級のテストは、一次試験と二次試験の2段階構成になっています。また、一次試験は筆記100分とリスニング35分に分かれています。なお、実際の過去問題は「ここ」から見ることができます。

2.1. 筆記パート

筆記パートは大きく4つに分かれています。

Part1 短文の語句空所補充 25問
短い英文が出題され、その一部が空欄になっています。その空欄に当てはまる語句を4択から選択する問題です。

難易度
出題される大部分が純粋な英単語の問題であり、知っていれば解けるし、知らなければ解けないという、どれだけ勉強したかによって点数が決まるシビアなパートです。単純な問題ですが、このパートで高得点を取るためには相当量の英単語を覚える必要があり、意外に難易度が高いパートです。

Part2 長文の語句空所補充 6問
パッセージの一部が空欄になっています。その空欄に対して文脈に合う語句を4択から選択する問題です。

難易度
それ程難易度の高いパートではなく、その分ミスのできない問題と言えます。

Part3 長文の内容一致選択 10問
パッセージの内容に関する質問に答える問題です。3つのパッセージが出題され、1つのパッセージにつき3〜4つの質問があります。

難易度
長文の量や英単語の難易度が高く、早く正確に英語を読み取る能力が必要になるパートです。私の場合、本番ではこのパートが一番神経を使いました。

Part4 英作文 1問
指定されたトピックに関する英作文を200語程度で記述する問題です。

難易度
学校では英作文について教わる機会がほとんどないので、苦手意識のある人が多いパートです。しかし、定型文をいくつか覚えておき、それらを組み合わせていけば、簡単に200語程度の文章を書くことができます。正しい勉強法で事前に勉強しておけば簡単に点数を取れるため、それほど難易度の高くないパートと言えます。

2.2. リスニングパート

リスニングパートは大きく4つに分かれています。

Part5 会話の内容一致選択 10問
会話の内容に関する音声を聞き、質問に答える問題です。

難易度
聞き取る英語の量がそれ程長くはなく、個人的にはリスニングパートの中で簡単な方だと思います。

Part6 文の内容一致選択 10問
パッセージの内容に関する音声を聞き、質問に答える問題です。5つのパッセージが出題され、1つのパッセージにつき2つの問題があります。

難易度
パッセージの内容が学術的な内容からビジネスの内容まで幅広く出題され、聞き取る英語の量も多いです。高度な語彙力やリスニング力が問われる非常に難しいパートです。

Part7 Real-Life形式の内容一致選択 5問
Real-Life 形式の放送内容に関する音声を聞き、質問に答える問題です。Real-Life 形式の放送とは、空港やショップ等、実際の日常生活の場で流れる英語のことです。

難易度
身近な話題が多く、それ程難易度は高くありません。

Part8 インタビューの内容一致選択 2問
インタビューの内容に関する音声を聞き、質問に答える問題です。

難易度
聞き取る英語の量が非常に多い上、話すスピードがかなり速く、難易度の高いパートとなっています。

3. 英検1級の合格テクニックを学ぶ

英検1級に合格するためにまず最初にすることは、正答率を上げるためのテクニックを学ぶことです。

これまで説明したように、英検1級に合格するためには並大抵の努力では足りません。英語が苦手な人であれば、合格までに膨大な時間がかかってしまう可能性もあります。

しかし、その勉強時間を少しでも減らす方法があります。それは、英検1級に合格するためのテクニックを学ぶことです。

英検1級に合格するためには、ある程度のテクニックが必要です。そのテクニックを知った上で勉強に取り組めば、それだけ早く上達することが可能です。

例えば、本来は合格までに1500時間の勉強が必要だった人が、合格テクニックを知ることで1300時間の勉強量で済むかもしれないのです。

だからこそ、勉強を本格的に始めてからではなく、始める前に一通りのテクニックを学んでおくのです。

私が合格テクニックを学ぶ上で役に立った教材は、「チェルシー式 英検1級突破講座一次試験編」です。

この教材は、有名大学や大手企業、語学スクールなど、幅広い分野で英検1級の合格を指導している人気講師が作ったものです。

苦戦しがちな長文問題やリスニングパートの解き方を始め、試験問題に隠されている受験者を落とすためのトリックを教えてくれます。

英検1級は受験人数が少ないため、参考になる教材はTOEICなどと比較しても多くはありませんが、その中でも役立つと思う教材の一つがこれです。

もちろん、この教材にある全てのテクニックが役に立つとは言えませんが、英検1級に合格することを本気で目指すのであれば、一度は勉強しておいた方が良いと思います。

参考 チェルシー式 英検1級突破講座

4. 英検1級攻略 Part1 短文の語句空所補充

ここからは、各パートごとに勉強法を紹介します。まず始めは「Part1 短文の語句空所補充」です。

このパートは、短い英文の中に空所が設けられており、そこに入る英単語を4択から選択する問題です。

英単語を知っていれば点数が取れるし、知らなければボロボロのスコアになるパートです。勉強方法が単純で簡単なパートのように思うかもしれませんが、問題を解いたことがある人の意見を聞くと、「なかなか点数が取れない」という声を聞きます。

しかし、このパートは問題数が25問と多く、英検1級に合格するためには捨てることができません。私が受験をしたときは、このパートで9割近く正解しました。

そこで、私がどのように勉強をしたのか、「Part1 短文の語句空所補充」の攻略方法を書いていきます。

4.1. 近道は英検1級の英単語帳を使うこと

まずは、どんなレベルの英単語を覚えれば良いかが重要です。

例えば、英検1級を合格するうえで、TOEICに出てくるようなビジネス用の英単語をいくら覚えてもあまり意味がありません。英検1級の合格を目指すために最も効果的な方法は、英検1級の英単語帳を使うことです。

英検は、過去に出題されたものと似た問題や同じ英単語が出題されることがあります。そのため、市販されている英検1級の教材を使えば、出題頻度の高い英単語を優先して覚えることができるので、効率的に勉強することが可能です。

例えば「パス単」という有名な教材がありますが、これに限らず自分に合うと思うものを選んでください。

このような英検1級用の英単語帳を必ず1冊は購入し、掲載されている英単語を全て覚えましょう。

4.2. 英検1級の英単語帳だけでは足りない

しかし、英検1級の英単語帳を1冊全て覚え終わっても合格には十分ではありません。

なぜなら、英単語帳に掲載されている英単語はあくまで過去に出題されたもので、それだけでは初めて登場する英単語には手も足も出ないからです。

そこで、私は英検1級の英単語帳の他に、英検に関係のない英単語帳も1冊覚えました。

私が使用した教材は「究極の英単語」です。

英語業界で有名なアルクが出版している大人気英語教材です。難易度別に何冊か販売されており、その中でもVol.4は超上級者向けの英単語を集めています。

感覚としては、英検1級レベルに近い英単語が多く掲載されており、英検1級の英単語帳で足りない分はこの教材が補完してくれます。私はこの「究極の英単語」をほとんど全て覚えました。

4.3. 英単語帳は2冊やれば十分

私が実際に英検1級の一次試験に合格した経験から言うと、英検1級の英単語帳と英検以外の英単語帳の2冊をきちんと覚えれば十分だと思います。

しかし、英単語の暗記がこれで十分というわけではありません。知っている英単語の数が多ければ多いほど合格に近づきます。

英検の場合、Part1だけではなく、長文問題を解くときも英単語の意味が分からなければ長文の意味を正確に理解できません。また、リスニングにおいても、知らない英単語が出ると焦ってしまい、点数が取れないということが往々にして起こります。

ただし、私の持論としては、単調な勉強を長く続けても途中で苦痛になり、自然と英単語を記憶する効率が低下すると思っています。

そのため、英単語帳を開いて勉強をするのは2冊で十分です。後は、過去問や模擬試験を解いた際に、知らなかった英単語を少しずつ覚えていけばよいでしょう。

4.4. 英単語の暗記方法は英単語カードを使う

英単語の暗記方法は人それぞれあると思いますが、私は英単語カードを使っていました。

英単語カードを使って覚える方法が最も簡単で効果的です。この方法で、私は英検準1級と英検1級に一発で合格し、初受験のTOEICでは920点を取得できました。

英単語カードを使った暗記方法は、以下の記事で詳しく紹介しています。

最短で6000単語を暗記したTOEICで900点を取るための英単語暗記法

5. 英検1級攻略 Part2 長文の語句空所補充

ここでは、英検1級の「Part2 長文の語句空所補充」に関する勉強方法を説明します。

このパートは、パッセージの一部が空欄になっており、文脈に合う語句を4択から選択する問題です。

5.1. 長文の語句空所補充問題の対策はやることが少ない

個人的には、Part2の勉強の優先度は低くて良いと思います。実際に、私はPart2のために特別な勉強はほとんどしていません。

なぜなら、問題数が他のパートと比較すると少なく、仮に間違ったとしても合格点への影響は小さいからです。

また、Part2は英文や選択肢に出てくる英単語の意味が分かれば難なく解ける問題が多く、Part1の対策をしっかりとしておけば、自然と高い正答率を獲得できるからです。

このパートに勉強する時間を割くくらいなら、英単語をもっと覚えるとか、リスニング力を磨くとか、他に優先度が高いことがたくさんあるでしょう。

もちろん、勉強時間が十分にあるのならしっかり対策した方が良いですが、きっとそうではない人が多いと思います。

あれもこれも手をつけた結果、どれも勉強が不十分となり、合格できないこともありえます。優先度を考えて勉強をすることが大切です。

5.2. 過去問や模擬試験で慣れる

勉強の優先度が低いとはいえ、勉強時間が0のままでは正答率は上がりません。勉強時間が10ある必要はありませんが、1の勉強をすれば一気に正答率が上がるのです。

その1でやることと言えば、過去問や模擬試験を解くことです。

いくら英単語を知っていれば解けるとはいえ、問題形式に慣れていないと本番で戸惑ったり、勘違いしたりする可能性があります。さらに、Part3で解く時間を十分に残すため、このパートではあまり時間を使えません。

そこで、過去問や模擬試験を解くなかで問題形式に慣れることが必要になるのです。ただし、過去問や模擬試験は必ず解くでしょうから、結論としては特段意識してこのパートの対策をする必要はないでしょう。

6. 英検1級攻略 Part3 長文の内容一致選択

ここでは、英検1級の「Part3 長文の内容一致選択」に関する勉強方法を説明します。

このパートは、パッセージの内容に関する質問に答える問題です。3つのパッセージが出題され、1つのパッセージにつき3〜4つの質問があります。

6.1. リーディングパートの山場

私の経験からすると、リーディングパートの中で最も難しいのがPart3です。

Part1の「短文の語句空所補充」やPart4の「英作文」は対策をしっかりとすれば点数が取れますし、Part2の「長文の語句空所補充」はあまり対策することなく点数が取れます。

一方で、このPart3は対策が難しく、苦手な分野の長文が出題されるとそのパッセージの問題が全て解けなくなるばかりか、残りのパッセージを解く時間がなくなり、リーディングパートが全滅するリスクすらあります。

6.2. 英単語を知らなければ話にならない

いくら難しいとはいえ、このPart3を攻略できなければ英検1級に合格することはできないので、しっかりと対策する必要があります。

まず重要になることは、パッセージ内に登場する英単語の意味が分からないと話になりません。意味を知らない英単語が連発すると何について書かれている文章か全く理解できなくなります。知っている英単語は多ければ多いほど良いのです。

ただし、Part1の対策をしっかりとやっていれば、英単語対策は十分でしょう。ちなみに、私の場合は過去問でPart1を25問中20問前後正解できるレベルでしたが、Part3のために英単語対策は行っていません。

そういった意味で、勉強する順番としては、英単語の勉強を終えてから長文読解の勉強に入ります。英単語を十分に覚えきれていない状態で長文問題を解いても時間の無駄です。

6.3. 幅広い英文に触れる

英検1級の長文問題が難しい理由の一つは、出題される英文の分野が広いからです。

例えば、TOEICの場合はビジネス関連の英文しか出題されないので、ビジネス系の英文だけに慣れておけば良いです。

それに対して、英検1級の場合は社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治と幅広い分野の英文が出題されるので、どれかに特化して勉強しておくことはできません。

自分に知識がある分野であれば英文を読んでもすらすら意味が入ってくるでしょう。そればかりか、既に書かれている内容の知識があれば、たいして英文を読むことなく問題を解くことも可能です。

しかし逆を言えば、全く知らない分野の話であれば意味を理解するのに非常に時間がかかるのです。

例えば、理系の学生にとって芸術や歴史の話が出てきてもピンとこないでしょう。同様に、文系の学生は化学やテクノロジーの話が難しいかもしれません。

そのため、Part3の対策としては、出来るだけ幅広い分野の英文に触れる必要があります

過去問を解いても相当な量の英文に触れることができますが、それだけでは足りません。

私は下記の「速読速聴・英単語 Advanced」という教材を使いました。※2020年の3月下旬に改定版が出版される予定なので、それまでは購入を控えた方が良いと思います。

この教材は、英検1級レベルの難易度の高い英単語を使った長文が50近く掲載されています。その英文の分野も、社会、政治・国際、経済・経営、司法・法律、医療・健康、宇宙・科学と幅広いものです。しかも、全ての長文に対してリスニング音声のCDが付いています。

私の使い方としては、1回目は全ての英文を読み、知らない単語があれば意味を覚えて、長文の意味を何となく把握します。

そして、その後はリーディングをやめて、この教材を使ってシャドーイングを毎日20分〜30分くらい行います。私はこの教材に掲載されている50近くの英文を20〜30周くらいシャドーイングしました。

これにより、リスニングの勉強をしながら、様々な分野の英文に親しむことができます

もちろん、耳から聞いて意味が理解できれば目から見ても意味は理解できるでしょうから、Part3対策としても十分効果を上げます。

6.4. 最後まで解けるスピードを身につける

英単語を覚え終わって、幅広い分野の英文に触れたら、あとは時間内に解き終わるスピードを身につける必要があります。

ただし、スピードを身につけるといっても、この段階になればすらすらと英文が読めるようになっているはずです。逆に、英文を読むのに苦戦するようであれば、どちらかの勉強が不足している可能性があります。

絶対にやらなければいけないのは、最後まで解き終わるスピードを体感として理解しておくことです。

英検1級に合格することが目的なら、時間が足りなくて最後まで解き終わらないスピードで問題を解いても意味がないのです。

だからこそ、過去問や模擬試験を数多くこなし、「このスピードで問題を解いていけば最後まで解き終わる」というスピードを知っておく必要があります。

本番は少なからず緊張するもので、何が起きるか分かりません。私の場合、本番では普段より意識的に早い速度で英文を読みましたが、最後は5分くらい時間が余りました。

7. 英検1級攻略 Part4 英作文

ここでは、英検1級の「Part4 英作文」に関する勉強方法を説明します。

このパートは、指定されたトピックに関する英作文を200語程度で記述する問題です。

7.1. 英作文は穴場パート

英作文と聞くと、一気に自信をなくす人は多いのではないでしょうか?

私も英検準1級のときくらいしか英作文を書いたことがなかったので、点数が取れるかすごく不安でした。Part4の配点は高いので、ここを逃すと英検1級には合格できません。

しかし、安心してください。このPart4はきちんと準備をしておけば比較的簡単に点数が取れるのです。むしろ、Part1やPart3の問題の方がずっと難しいと思います。

7.2. 英作文では難解な単語を使う必要はない

まず重要になることは、英検1級だからといって難解な英単語を使用する必要はないということです。

難しい英単語で書かなければいけないと思うから自信をなくすのです。中学・高校で習うような簡単な英単語を使用しても問題ありません。

無理に難しい英単語を使おうとして、間違った英文になるよりはずっと良いと思います。実際に私は難しい英単語はほとんど使いませんでした。

7.3. 定型文を用意しておく

ただし、簡単な英単語であっても、きちんと意味が通る文章構成でなければいけません。

指定されたトピックに対する自分の意見に根拠がなかったり、根拠はあるけれど結論がなかったりしては、大幅な減点になるでしょう。

このような失敗を防ぐためには、あらかじめこの構成で英作文を書くと決めておけば良いのです。

例えば、まず導入部として自分の意見を1文書き、次にその意見に対する根拠を2〜3つ程挙げて、最後に結論を1文書くといった感じです。

構成を考えたら、それぞれに定型文を用意します。先ほどの例では、以下のようなイメージです。

  • 最初の導入部⇒「In my opinion I think 〜」で意見を述べる
  • 意見に対する根拠⇒「There are three reasons.Firstly 〜 .Secondly 〜 .Thirdly 〜」で根拠を書く
  • 結論部⇒ 「In conclusion 〜」で結論を述べる

7.4. 用意した構成と定型文で英作文を練習

英作文の構成を決めて、その構成に対する定型文を用意したら、あとはそれらを組み合わせて英作文を書く練習をするだけです。

過去問や模擬試験で英作文を書くときは、決して一から書こうとしてはいけません。そのやり方だと練習ではたまたま書けても、本番で書ける保障はありません。

最初のうちは苦戦するかもしれませんが、定型文を組み合わせる書き方に慣れてくると、トピックが変わってもすらすら英作文を書き上げることができます。本番でもいつも通りの書き方をすれば良く、焦ることもありません。

どれくらい書く練習をすべきかの目安としては、初めて見るトピックに対してすらすら英作文をかけるレベルまで練習する必要があるでしょう。

過去問や模擬試験を解くことはもちろんですが、それでも苦手だという人は、特別に英作文用の教材を使っても良いでしょう。

ちなみに、英作文の勉強方法は下記の記事で詳しく紹介しています。

英検1級の英作文問題を得意パートにするための勉強法

8. 英検1級攻略 リスニングパート

ここでは、英検1級のリスニングパートに関する勉強方法を説明します。

リーディングパートについてはパートごとに勉強方法を説明してきましたが、リスニングパートの場合、流れる英語の分野、長さが異なるだけで、パートごとにそれ程差異はありません。そのため、勉強方法についても同じ方法で済みます。

8.1. やはり英検1級のリスニングは難しい

まず知ってほしいことは、英検1級のリスニングは難しいということです。

私が英検1級の勉強を開始したのは、英検準1級に合格し、TOEICで920点を取った後でした。それでも英検1級の勉強を始めたときはリスニングの音声が何を言っているのか全く分からず、思わず笑ってしまうほどでした。

それでは何が難しいのか、私が感じることを書きます。

① スピードが速い
音声のスピードがTOEICと比較しても断然速いです。スピードが速いため、知らない英単語が出てきて一度でも焦ってしまうと多くの英文を聞き逃してしまい、その問題を解けなくなります。特に、「Part8 インタビューの内容一致選択」の音声は、人の会話だけあって相当速いスピードで読まれます。

② 英単語が難しい
音声中に流れる英単語の難易度が高いです。特に、「Part6 文の内容一致選択」は専門的な英単語が多く出題されます。英検1級の英単語を覚えるときに、英単語のつづりから意味を理解しているだけだと、それが音声で流れたときに訳せない可能性があります。TOEICの場合はリスニングパートで流れる英単語の難易度はそれほど高くなく、あまり知らない単語に出会うことはありませんが、英検1級の場合はそうはいきません。

③ 1つのスクリプトが長い
さらに英検1級のリスニングを難しくさせている要因の一つが、音声スクリプトの長さです。TOEICのPart4と英検1級のPart8を比較した場合、英検1級の音声に含まれる英単語の数はTOEICの2倍程になります。日本人にとって英語を聞いて意味を理解することは非常に集中力を必要とします。英検1級はTOEICと比較してスクリプトが長い分、少しでも集中力を切らすと英検1級に合格することはできません。

以上で英検1級のリスニングを難しくさせる3つの要因を書きましたが、実際はこれらが複合してきます。つまり、長いスクリプトの中に難しい英単語が数多く含まれ、それが速いスピードで読まれるのです。

8.2. リスニング対策 「スピードが速い」

しかし、いくら英検1級のリスニングが難しいからといって不満ばかり言っていても建設的ではありません。

まず、「スピードが速い」に関する対策ですが、これは普段の勉強からある程度速いスクリプトを聞いて練習する必要があります。

基本的には、英検1級の過去問を使ってシャドーイングを行います。なお、シャドーイングの勉強法については以下の記事をお読みください。

TOEICで900点を取るには絶対に欠かせないシャドーイングの勉強法

過去問ですからスピードは本番と同様です。過去問のスピードについていけなければ英検1級に合格することは出来ません。

一度解き終わった過去問はそれで終わらせず、シャドーイングの教材として使用します。また、通学や通勤中の電車など声を出せない環境では、イヤホンで音声を聞くだけでも良いでしょう。

私の場合、自宅ではシャドーイング、電車内や歩行中はリスニング音声の精聴を行うという習慣を続けていました。

また、時々CNNニュースや映画など、英検1級と同じかそれより速い音声を聞くのも良いでしょう。英検1級より速い音声に慣れておけば、本番では遅く感じるはずです。

私の場合、普段は主に英検1級の教材を使ってリスニングの勉強をしていましたが、3日に1回程度は気晴らしにCNNニュースを聞いたり、英語字幕や字幕なしで洋画を観たりしていました。

そして、もう一つ重要なことがあります。それは、耳から聞いた英語を日本語に置き換えずに聞く練習をすることです。

リスニングのスピードについていけない原因の一つは、英語から日本語へ変換している時間が最もロスになるからです。

そのため、日本人が日本語を聞き取るように、なるべく英語をそのまま意味が分かるようになる必要があります。

このことを「英語耳」と呼んだりしますが、英語耳を身につけるために最適な教材は、やはり「リスニングパワー」です。

リスニングパワー

私も実際に購入して使いましたが、大人気講師が作った有名教材だけあって、教材がしっかり作りこまれています。

リスニングが苦手な人は、この教材を使ってネイティブ英語の「発音」について一度学習し、音声に慣れると良いでしょう。

8.3. リスニング対策 「英単語が難しい」

次は、「英単語が難しい」の対策です。しかし、英単語に関してはリーディングのPart1で大量の英単語を覚えているはずですから、それ以外に特別なことはしません。

注意点としては、英単語を覚えるときはなるべく音声も確認しましょう。私は電子辞書を使っていましたが、現在は「Weblio」などインターネットで音声を確認できるサイトもあります。

そして、もう一つ大事なことは、もし本番で知らない英単語が出てきても焦らないことです。しっかり対策を行っても本番では知らない英単語が出てくるものです。

そんなときは、すぐに気持ちを切りかえて忘れましょう。分からない英単語が一つあっても問題を解くことは十分可能です。

しかし、そこで焦ってしまうとスクリプト全体の意味が理解できず、問題は解けなくなります。

8.4. リスニング対策 「1つのスクリプトが長い」

最後に、「1つのスクリプトが長い」の対策ですが、これは練習するしかありません。過去問やその他のリスニング教材を使い、長いスクリプトを集中して聞く練習を繰り返し行います。

私の場合、シャドーイングを毎日約30分行っていました。このように、毎日一定の時間は集中してリスニングの学習にあてると良いでしょう。

英検1級のリスニングパートは約30分ですから、普段から30分程度の時間は連続してリスニングの勉強を行ってください。

そうすることで、本番も最後まで集中して聞き取ることが出来るようになるはずです。

8.5. 最後まであきらめないことが大切

もう一度言いますが、海外経験がない人にとって英検1級のリスニングは相当難しいです。

そのため、最初のうちは全然聞き取れるようにならなくて、「これでは受からない」と焦ってしまうこともあるでしょう。私もそうでした。

しかし、別の記事でも書きましたが、そこであきらめずに勉強を続けていれば、きっといつか聞き取れるようになると思います。

リスニングの勉強に悩んでいる人へ

自分が成長していることを実感しながら、楽しく勉強を続けていってください。

9. 英検1級の二次試験に合格するためには

これまで英検1級の一次試験に合格するための勉強法を書いてきましたが、一次試験に合格したら終わりではありません。それが終わったら、二次試験の勉強が待っています。

私は英検1級の一次試験には一発で合格しましたが、残念ながら二次試験は合格することが出来ませんでした。

やはり、海外に行ったことも外国人と会話した経験もない私のような純日本人にとって、二次試験のスピーキングは難しいです。

英検1級の二次試験に関しては、以下の記事に詳しく書いているので参考にしてください。

英検1級の二次試験に手も足も出なかった原因を考えてみる

10. まとめ

英検1級は合格率が10%の非常に難易度の高い試験です。数多くの英語学習者が合格できずに苦戦しているという話を聞きます。

学校や仕事で忙しい中、それだけ難しい試験に挑戦していること自体がすごいと思います。なかなか問題が解けるようにならなくても悲観的にならず、モチベーションを高く維持して頑張ってください。

英検1級に合格する秘訣を3つ挙げるとすれば、こうなるでしょう。

  • 英検1級について知る
  • 英検1級に合格するための勉強方法を知る
  • 勉強を継続する

まず、英検1級の問題形式や難易度、合格テクニックについて知る必要があります。それが終わったら、英検1級に合格するためにどのような勉強方法が効果的であるか考えます。そして、その勉強方法を最後まであきらめずに続ければ良いのです。

ぜひ、英検1級の合格に向けて勉強を頑張ってください!