TOEICのリーディングを最後まで解き終える勉強法

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TOEICで900点を取るための最低条件

毎日勉強を頑張っているのに、TOEICのスコアが900点に到達しない人は数多く存在します。TOEICの公式サイトに掲載されている調査結果によると、スコアが895点以上の人数は受験者全体の3%程度となっており、900点の壁は大きいとされています。

それでは、なぜ900点を取れないのでしょうか?その理由は様々あるでしょうが、これだけは明確に断言できます。最後まで問題を解き終わらないのであればTOEICで900点を取るのは難しいということです。

TOEICで900点を取るには、ほとんどの問題をミスせずに解かなくてはなりません。そのため、必然的に問題は最後まで解く必要があるのです。私がTOEICで920点を取得したときは、時間が5分〜10分くらい余って見直しをしていました。

TOEICを受験した人の話を聞くと、最後まで問題を解く前に時間が終わってしまったという話をよく聞きます。

これは非常にもったいないことです。自宅の模擬試験などで最後まで解き終える実力がないと分かっているのであれば、本番の試験を受験するまでもなく、TOEICで900点を取ることはできない可能性があります。

時間内で解き終えるための攻略法

ここからは、私が実践した時間内にリーディングの問題を解き終えるための勉強法を紹介します。

英語は先頭から訳す

リーディングパートの英文は、先頭から順々に訳していく方法がおすすめです。なぜかと言うと、これが最も速く英文を訳せるからです。

例えば、文法を意識して訳していく方法の場合、主語を見つけて、目的語を見つけて、動詞を見つけて・・・というように訳す対象の英単語を順番に見つけていかなくてはいけません。その英単語を見つける時間がタイムロスになります。

また、英文を行ったり来たりすることになるので、どこまで訳したか分からなくなり、同じ英文を何度か読んでしまうかもしれません。

さらに、文法を意識して訳していく方法はリスニングでは通用しません。リスニングはリーディングと異なって英文を何度も読み返すことはできません。先頭から順に訳していくしかないのです。

日本人は中学・高校・大学とずっと英文法に関する授業を学ぶので、文法を意識した読み方がしみついている可能性があります。

日本人が日本語の文章を読むときと同じように、先頭から読んでいく方法が最も効率的で速いはずです。これは目的語、これは動詞・・・というように考えることなく、先頭から出てきた英単語の意味をつなげていけば良いのです。

簡単な具体例を挙げますと、「I eat rice」という英文があった場合、「私は」、「食べます」、「ご飯を」と読んでいけばよいのです。英文を先頭から訳す方法に慣れれば、最終的には単語単位ではなく、文章全体として意味をとらえられるようになるはずです。

英文を先頭から読めるようになるためには、ある程度慣れが必要です。私も最初は読めませんでした。最初の内はゆっくりで良いので、先頭から読む習慣をつけましょう。次第に慣れていき、すらすら読めるようになるはずです。

また、純粋に英単語力も必要になります。単語の意味が分からなければ、先頭から訳すことは当然ながらできません。覚えている英単語が少ない場合は、まず最初にそちらの勉強をしてみてください。

英文は一度のみ読む

TOEICに出題される英文の量自体は、それ程多くありません。仮に長文ごとに設問がなく、単純に英語の長文を訳していくだけならそんなに時間はかからないでしょう。

では、なぜリーディングパートで解き終わらないかと言いますと、設問を解くときに一度読んだ長文を何度も読み返してしまうからです。自身のことを振り返ってみてほしいのですが、設問を読んだ後、その答えとなる箇所を見つけるために何度も長文を読み返していませんか?

つまり、英文を一度だけ、もしくはそれに近い回数で読んで設問が解ければ、大幅な時間を短縮することが可能となるのです。

そのために必要となるのが、設問の先読みです。これは、いきなり長文を読み始めるのではなく、設問を先に読んでから長文を読み進めていく方法です。

解答を探しながら長文を読み進めることができるため、長文を読み直す必要がなくなります。

では実際にどのようにして先読みを行うか、もう少し具体的に説明していきます。

新しいパッセージに移ったら、まず最初にパッセージの概要を理解します。例えば、そのパッセージが何かの謝罪メールに関するものなのか、それともショップのセールに関する広告なのか、どんなことが書かれているか何となく把握します。なぜなら、設問を先に読もうにも、パッセージの概要が分からないと設問の意図を理解しにくいからです。

写真や図があればそれらをさらっと見てパッセージの概要を把握します。それがなければ、最初の方の英文を少しだけ読むだけでも多少理解できます。

パッセージの概要を理解したら、次に設問を読み始めます。

設問の選択肢は読まなくて良いので、問題文だけ読んで、長文の中から探さなければならない質問の内容を理解します。この際にポイントとなることは、先読みする設問は2〜3問くらいで良いということです。なぜなら、設問を全て読んでも、それらを暗記してその全てを意識して長文を読むことは困難だからです。

設問を読み終わったら、設問の解答となる箇所を探しながら長文を読み進めていきます。解答が見つかったら、その時点で設問の選択肢を読み、解答をマークします。先読みした設問を解答し終えたら、まだ先読みしていない設問を読み、また長文の続きを読み進めていきます。

つまり、設問を先読みする⇒長文から解答を探す⇒選択肢を読んで解答をマークする、というサイクルを繰り返し行うのです。

この方法を習得するためには、模擬試験を何度も解き、慣れることが大切です。繰り返し練習してみてください。

分からない問題は後回しにする

最後まで問題を解くうえで重要なことが、ちょっと考えて分からない問題は後回しにすることです。

TOEICの問題は、英単語や英文法を知らなければ解けない知識問題が一部含まれています。そのような問題を何とか解こうとして時間をかけても正答できる可能性は極めて低く、そのせいで他の問題を解くことができないのであれば本末転倒です。

そのため、問題の内容が英単語や英文法を知らなければ解けない知識問題なのか、それとも問題文をしっかり読めば解ける問題なのか把握し、前者に対して解答がすぐに分からないようであれば後回しにします。

そして、最後まで解いて時間が余るようであればもう一度考えます。知識問題であっても明らかに間違っている選択肢の消去くらいはできるでしょうから、時間をかける価値はあります。時間が余らなければ、4分の1の確率で正解することを祈って適当にマークします。何もマークしないより、あてずっぽうでもマークした方がずっと良いですからね。

焦り過ぎない

本番の試験では、適度な緊張感を持てれば普段よりも集中力が増して解答のスピードが上がり、最後まで解ける可能性はあります。私も自宅で教材の模擬試験を解いているときより、本番の試験の方が少し時間に余裕がありました。

やってはいけないのは、最後まで解き終えなくてはという焦りから、自分の実力以上に速いスピードで問題を解こうとすることです。それでは結局英文の意味を理解できず、何度も同じ英文を読み返すことになったり、仮に最後まで終わっても正答率は下がる可能性があります。

英文の意味を理解しつつ、最後まで解き終えることが大切です。

文法問題は即答できるレベルまで勉強する

TOEICの短文穴埋め問題は数が多いので、これらを1問解くのに時間がかかっているようでは、リーディングパートを最後まで解き終えることはできません。そう考えると、長い時間記憶の片隅を探ってやっと答えが分かるレベルの勉強をしていても意味がありません。

瞬時に答えが分かるレベルになるまで、文法問題や英単語の対策をきちんとやりましょう。

マーク時間を短縮する

TOEICは時間との勝負ですから、できるだけ無駄をはぶくことは大切です。そこで気をつけたいのが、マークシートの塗りつぶし方です。

TOEICの問題は全部で200問もあります。これだけの数を塗りつぶそうとするだけでも、実際にはかなりの時間がかかっています。仮に一つマークするのに3秒かかるとすると、合計で600秒となり、10分間もマークしていることになります。

そのため、マークシートの塗り方によっては全体で数分の差が出てしまいます。あまりに雑な塗り方はダメですが、過剰に綺麗な塗り方も無駄かもしれません。

また、マークシート用の筆記用具が販売されています。芯が太く、塗りつぶしがなめらかになっており、マークシートに特化した筆記用具です。価格も安いので試してみる価値はあると思います。

まとめ

TOEICで900点を目指している人にとって問題を最後まで解き終えることは最低条件です。TOEICの公式問題集や模擬試験を解いてみて、最後まで終わらないのであれば、残念ながらその状態で本番を受けても900点は取れません。

そのため、普段から最後まで解き終えるための勉強をすることは非常に重要です。そして、最後まで解くにはどれくらいのスピードで問題を解き進めていったら良いか把握し、本番でもそのスピードで問題を解いていきましょう。

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