・ TOEICの勉強に本気で取り組んでいる人
1. TOEICの人気学習法ランキング
グローバル社会で活躍する人をサポートするポータルサイト「TOEIC SQUARE」から、人気英語学習法のランキングが掲載されています。英語学習法ということで、TOEICの学習法であることは明記されていないようですが、TOEIC SQUAREはTOEIC事業を展開している国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が運営していることを考えると、実質TOEICの学習法ランキングと言えそうです。
以下にランキング結果を引用します。
1位 英語学習用の書籍や雑誌
2位 無料のスマートフォンアプリ
3位 洋画・海外ドラマ・洋楽
4位 英字新聞・英字雑誌を読む
5位 英会話教室
6位 ポッドキャスト
7位 ラジオの英語講座
8位 テレビの英語講座
9位 オンライン英会話・eラーニング
10位 有料のスマートフォンアプリ
11位 SNS
12位 通信講座
13位 パソコンを使ったソフト
14位 3DS
2. TOEIC学習法別の考察
それでは、上記のランキング結果の中から気になる点について、私が実際に試してみた経験を基に、学習法の考察を行っていきます。
2.1. 英語学習用の書籍や雑誌
まず、1位の「英語学習用の書籍や雑誌」ですが、これは納得です。書籍や雑誌が一番教材の数も多いし、質も高いです。それでいて書店やインターネットで気軽に購入出来るため、これが英語学習法のトップに入るのは当然でしょう。その一方で、教材の数が非常に多い分、間違って効果が低い教材を選んでしまう可能性もあり、教材選びの能力を養う必要があります。

2.2. 無料のスマートフォンアプリ
2位の「無料のスマートフォンアプリ」は昨今のスマホの普及率に影響しています。電車に乗るとスマホをいじっている人を多く見かけるようになりました。以前使われていたガラパゴス携帯、いわゆる「ガラケー」については、パナソニックなどの国内メーカーが2017年以降に生産を中止することを発表しました。
スマホは気軽に使えるため、通勤時間などにアプリの問題を解いていれば勉強になります。しかし、無料のアプリでは限界があったり、難易度が自分に合っていなかったりと、難しいところもあります。個人的には単語帳を暗記したり、TOEIC公式問題集のリスニングを聞いた方が良いような気もします。
2.3. 洋画・海外ドラマ・洋楽
3位の「洋画・海外ドラマ・洋楽」に関しては、正直納得出来ません。洋画を英語字幕で見たり、字幕なしで見たりすると、確かに2時間弱の時間、英語のシャワーを浴びることができます。しかし、そこで使われる英語はTOEICで使われる単語や表現とはほど遠く、とてもTOEICのスコアが上がるとは思えません。もちろん、見る映画の種類や作品にもよりますが、一般的に海外の映画やドラマは「スラング」が多く、資格試験の英語学習には向いていません。そのため、洋画や海外ドラマをメインにTOEICの勉強を行うことはオススメできません。ただし、普段の英語学習の気晴らし程度にたまに見ることは、モチベーションを維持するためにもとても良いと思います。実際、私も時々やっていました。

2.4. 英字新聞・英字雑誌を読む
4位の「英字新聞・英字雑誌を読む」は、私もやっていましたが、内容が面白くて幅広い分野の英語に触れることができますので、英語学習には最適です。しかし、問題点は難しいということです。感覚としては、TOEICのレベルをはるかに超えていると思います。そう考えると、TOEICの勉強としては不適切ですが、洋画と同様、気晴らし程度に読むのが良いでしょう。
2.5. 英会話教室
5位の「英会話教室」については、ちょっと意外です。今の時代、「スカイプ」などのツールを使えばインターネット上でオンライン英会話をすることが可能です。しかも、オンライン英会話のサービスや質も以前と比べてずっと高くなっています。そのオンライン英会話が9位となっているということは、まだ対面で行う英会話教室が人気なのでしょうかね。
2.6. ラジオの英語講座
7位の「ラジオの英語講座」は私も勉強したことがあります。当時の個人的な感想としては、内容が面白くなく、すぐに飽きてしまいました。ラジオの英語講座が向いているかどうかは、その人の性格によると思います。自分から主体的に勉強することが苦手で、毎日決まった時間に強制的に学習した方が勉強しやすいという人は向いています。私のように、誰かに強制されると逆にやる気をなくし、自分で好き勝手に勉強したい人は、ラジオの英語講座は向いていないでしょう。
3. TOEIC学習法のメリットとデメリット
上記の内容を一部補足して、メリットとデメリットを表にすると、以下のようになります。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
書籍や雑誌 | ・教材の数が多く、質の高いものが多い ・書店やインターネットで気軽に購入出来る |
・教材の数が多いため、誤って効果の低いものを選んでしまう危険性がある |
スマフォアプリ | ・通勤時間などのすき間時間に効率良く学習できる ・無料で使えるものがある |
・TOEICに効果が高そうなアプリが少ない |
洋画・海外ドラマ | ・一度に大量の英語に触れることができる ・楽しみながら英語の学習ができる |
・難易度が非常に高く、英語初心者がやるとあまり意味がない ・TOEICに関係する単語や表現が使われることは少なく、TOEICの勉強としては効果が低い |
英字新聞・雑誌 | ・世界のニュースを学べて内容が面白い ・幅広い分野の英語に触れることができる |
・難易度が非常に高く、英語初心者だと全く読めない |
英会話 | ・スピーキング力を高められる | ・英検やTOEIC SW、TOEFLには効果があるが、TOEICには役立たない |
ラジオ講座 | ・決まった時間に半強制的に勉強することができる | ・内容があまり面白くない ・自主的に勉強する方が向いている人にとっては合わない |
4. まとめ
以上で、英語学習法の中から気になる点について私なりの感想を述べてきました。どれも一長一短がありますし、高い効果が出るかどうかは性格との相性も関係してきます。大切なことは、様々な英語学習法を試すことだと思います。どれが自分にとって最適であるかは、やってみなければ分かりません。食わず嫌いせずに一度は試してみて、自分にとって最も効果が出る学習法を選択すれば良いのです。