TOEICの試験を受け終わったら
TOEICの試験を受け終わったら、それで勉強は終わりではありません。当たり前ですが、もし目標とするスコアに達していない場合は再度受験しなくてはなりません。そのため、試験を受け終わって一息ついたらきちんと振り返りを行い、次回のTOEICで活かせるようにしておく必要があります。
試験本番は想定外のミスをする
試験本番というのは、自宅で勉強している時とは全く異なる環境です。例えば、いつも使い慣れた机ではありませんし、周囲には知らない人が沢山います。それに、本番は少なからず緊張してしまうものです。こういった普段の環境との乖離が、思わぬ失敗を生むことがあるのです。
いくつか具体例を挙げてみます。TOEICの試験会場では、リスニング音声がイヤホンではなく、スピーカーから流れてきます。その結果、家でイヤホンを使ってリスニング問題を解いているときには順調に解けていたのに、スピーカーになった途端に上手く聞き取れなくなってしまうことがあります。
また緊張しやすい人は、模擬試験を解いているときには最後まで全て解き終わっていたのに、TOEIC本番になったら焦ってしまい、普段模擬試験を解いているスピードより速いスピードで英文を読み進めてしまう可能性があります。その結果、なかなか英文の意味が理解できず、結局何度も英文を読み返してしまい、タイムロスになってしまいます。
もっと単純なもので言えば、会場が寒くて問題に集中できなかったり、シャーペンの芯が足りなくなって余計な時間がかかったという細かいことも起こりえます。
試験本番特有のミスを振り返る
このような失敗というのは、試験日を迎えてから始めて分かることです。つまり、普段の英語の勉強では想定することが難しい以上、対策を行うことができないのです。もしこのような失敗について振り返りを行わず、何も対策を講じなければ、次回の試験でまた同じ失敗をするだけです。
だからこそ、試験が終わったその日には、試験を受けた感想や失敗点を思い出してメモをしておきます。そして、スコアシートが送付されて目標とするスコアに到達していなかった場合には、メモした失敗に対して対策を講じていくのです。
スコアシートが返ってきたらすること
試験日からしばらくすると、TOEICのスコアシート(公式認定証)が送付されます。そこで次は、スコアシートが来たらすることを話します。
テスト結果の通知方法
TOEICの場合は試験当日から30日程、TOEIC IPの場合は試験当日から7日程でスコアが書かれたスコアシートが送られてきます。ただし、TOEICの申し込み時に、「テスト結果インターネット表示」を「利用する」にチェックを入れた場合は、公式認定証発送予定日の約1週間前にインターネットでスコアを見ることが可能です。
目標スコアを超えていた場合
ワクワクしながらスコアを見るわけですが、目標とするスコアに到達していた場合は、大きく2通りの道があります。
一つ目は、さらに高いスコアを目指してTOEICの勉強を続けるということです。個人的な意見としては、目標スコアが900点でないならば、目標スコアを上げて再度受験した方が良いと思います。仮に目標スコアが800点だとして、それを達成できてもあまり意味がありません。明確にそのスコアを取ることに何か意味があるのなら良いですが、就活で使えるのは900点以上だと思います。また、満点の990点を目指してTOEICの勉強を続けるのも良いでしょう。こちらは趣味の領域になるでしょうが、また違った勉強の楽しみ方ができるかもしれません。
そして二つ目は、TOEICの勉強から離れるということです。目標とするスコアを取れてしまえば、もはやTOEICの勉強を続ける意味はありません。英語力が衰えても良いのであれば、晴れて勉強とはおさらばするという選択肢もあるでしょう。また、別の資格試験に移るという道もあります。私がそうでしたが、TOEICで900点を取った後は、英検1級を目指してみても良いと思います。
目標スコアに到達していない場合
公式認定証のトータルスコアが目標としているスコアに到達していない場合、何とかして次のTOEICではその差を埋められるように勉強する必要があります。ここでは、目標を達成できなかったときにどうすれば良いか説明していきます。
弱点を分析する
まず最初に、何故スコアが低くなってしまったのか原因を分析します。細かい分析に入る前に、リスニングパートとリーディングパートのスコアを見てみましょう。どちらかが目標とするスコアに到達していないか、もしくは両方とも到達していなかもしれません。
TOEICは基本的にリスニングパートの方が50点近く平均点が高いですから、TOEICで900点を目指すのであれば、スコアの目安はリスニングが475点、リーディングが425点になります。もし目標スコアと大幅に乖離があれば、それはあなたの弱点ということです。その弱点がある限り、TOEICで高得点を取ることはできません。逆に、弱点を克服できれば目標を達成できるのです。
大まかな分析が完了したら、細かい分析に入っていきます。公式認定証には、リスニングとリーディングの能力ごとに正答率と解説がついていますから、隅々まで読んで自分の苦手な分野を理解しましょう。
試験日を決め、学習スケジュールを立てる
自分の弱点を把握したら、次回いつTOEICを受けるのか試験日を決めます。どれくらい勉強期間があれば弱点を克服できるのか考え、試験日を決めていきましょう。
私の意見としては、なるべく早く試験を受けることをおすすめします。だらだら長い間勉強してもだらけるだけです。まだ試験を受けた感触が残っているうちに、短期集中型で勉強した方が効率が良いでしょう。TOEICは1ヶ月または2ヶ月に一度開催されていますが、試験を受けてから公式認定証が届くまでの日数と次回の申し込み期限を考慮すると、早くても2ヶ月から3ヶ月後の試験日になると思います。
試験日を決定したら、それに向けて学習スケジュールを立てます。弱点となる部分は長いスパンで勉強期間を設定することはもちろんですが、それ以外の部分に関しても能力を維持する程度に並行して勉強を続けていきましょう。
苦手な部分を重点的に勉強する
試験日を決め、学習スケジュールを立てたら、後は実際に勉強を頑張るだけです。絶対に次回は目標を達成するという強い意思を持って、モチベーション高く勉強を続けましょう。また忘れてはならないのが、最初に話した試験本番特有のミスに関する対策です。試験日にメモした内容を見返して、しっかり勉強しましょう。
勉強方法や教材は思い切って変えてみる
仮にスコアが目標に対して遠く及ばない場合、その原因は2通りの可能性があります。それは、勉強時間が全然足りていないか、勉強方法が間違っているということです。勉強時間が足りていないのであれば勉強すれば良いですが、毎日勉強を頑張ったのにスコアが低い場合は、勉強方法が間違っている可能性があります。
その場合は、思い切って勉強法を変えてみることも大切です。これまで試したことがなかった方法をすることによって一気に成長することもありえます。また、勉強に使う教材に関しても、同じものばかりを使うのではなく、色々と試してみることも重要だと思います。
まとめ
これまで書いてきた通り、TOEICの試験を終えてからもやることは沢山あります。そらを箇条書きにまとめると以下のようになります。
・試験日に振り返りを行う
・スコアが開示されたら、目標を達成できたか否かに応じてその後の方針を決める
・目標を達成できなかった場合、弱点を分析し、次回の試験までに対策を行う
試験を終えてから自分が頑張れたかどうかが次回のスコアに大きく影響してきます。試験終了後も気を抜かずに目標スコアを超えるまで頑張ってみてください。